最終更新日:2023年8月27日
動作確認:Volumio 3.512
このページではラズパイ用ミュージックストリーマーであるVolumioのインストール方法を紹介します。
Volumioのインストール・セットアップ方法は、こちら←に英語のドキュメントがありますが、以下に簡単に日本語で解説します。
1. microSDカードにVolumioをインストールする
Volumioはラズパイ標準のRaspberry Pi Imagerを使ってインストールできます。以下のページを参照ください。
2. 音楽ファイルの準備
Volumioを起動する前にNASかUSBメモリに音楽ファイルを用意しておきます。VolumioはWAV, mp3, m4aなどさまざまなフォーマットをサポートしますが、私のお勧めはFLACです。
アルバム毎にフォルダを作り、そのフォルダの下にアルバムに含まれる曲の音楽ファイルを入れます。アルバムのカバーアート画像も、Folder.jpgという名前で同じフォルダに入れます。(左図。このページをスマートフォンからご覧の方は上の図。以下も同様)
MacからUSBメモリに書き込むと、.DS_Storeファイルと "._" で始まるファイルが作られます。MPDはこのうち、"._" で始まるファイルを音楽ファイルと誤認する場合があります。yaMPCは(可能な限り)これらのファイルを無視するようにしていますので実害は少ないですが、Macをお使いの場合はUSBメモリを取り出す前に、ターミナルのコマンドラインで dot_cleanコマンドを使って "._"で始まるファイルを削除してください。
dot_clean -m -v [directory ...]
例1:dot_clean -m -v /Volumes/SANDISK
例2:dot_clean -m -v .
3. Volumioを起動する
ラズパイにmicroSDカードを挿入します。
左の写真ではI2S DACのHiFiBerry DAC+ Proをラズパイに載せていますが、USB DACを使う場合はラズパイのUSBポートに接続してください。DACからアンプにオーディオケーブルを接続しておいてください。
有線LANが使える環境では、ラズパイにLANケーブルを接続してください。
音楽ファイルをUSBメモリに入れた場合は、「12. 情報源」のステップでUSBメモリをUSBポートに挿入してください。
最後にmicro USB(ラズパイ3B)またはUSB-C(ラズパイ4B)の給電ケーブルを接続してください。給電を開始したら赤色のLEDの他に緑色のLEDが点滅しているか確認ください。Volumioの最初の起動には時間がかかります。だいたい3分程度で緑色のLEDが1秒間隔で点滅を開始したら起動完了です。
4. Volumioに接続
有線LANで接続する場合は、ブラウザから
http://volumio.local
にアクセスすることで、Volumioに繋がります。
有線LAN環境が無い場合は、Volumioが起動してから、VolumioのホットスッポットにWiFiで接続します。
SSID: Volumio-XXXXX
パスワード: volumio2
WiFiホットスッポットへの接続が完了すると自動でWebブラウザが起動してVolumioに接続する場合があります。その際にMacではSafariブラウザの下部にcaptive.apple.comと表示されます。Windowsではブラウザのアクセス先URLがmsftconnecttest.comになります。
VolumioのWiFiホットスッポットへ接続しても自動でブラウザが起動しない場合は、Webブラウザから以下のIPアドレスに接続してみてください。
http://192.168.211.1
5. ログイン
Volumioに接続できて言語を選択したら「次のページ」ボタンをクリックして「ログイン」に移ってください。
WiFiホットスポットに接続している場合はインターネットに繋がっていませんから、ログインは後回しにして「次のページ」をクリックしてください。
有線LANで接続した場合は、ここでログインしてください。Volumioのアカウントがない場合は、まずは無料アカウントを登録してください。ログインが完了したら「次のページ」をクリックしてください。
6. ホスト名の指定
「ホスト名の指定」では、このラズパイのホスト名(hostname)の指定します。デフォルトでは volumio になっています。例えばこれを volumio3 に変更すると、再起動して以降接続するには、ブラウザに
http://volumio3.local
と打つことになります。
注記:ホスト名は再起動するまで有効になりません。再起動するまではvolumio.localにアクセスします。
7. DACの設定
「次のページ」ボタンをクリックして使用するDACを指定します。
HiFiBerryなどのI2S DACを使う場合は、「I2S DACを搭載している」 を YES にします。次いで使用するI2S DACを選択します。
左の例では、HiFiBerry DAC+ Pro を選択しています。
USB DACを使う場合は、「I2S DACを搭載している」 は NO にして、USB DAC を選択してください。接続しているUSB DACはOSにより自動検出されます。
8. WiFiの設定
有線LANではなくWiFiを使用する場合は、WiFiのネットワーク名(SSID)を選択し、パスワードを入力して接続します。アクセス可能なWiFiのネットワーク名はOSにより自動検出されます。
9. 完了
有線LANで接続した場合は「音楽ソース」で MyVolumio Streaming Servicesの試用をうながされます。これは有償のVolumio Premiumのクラウド サービスのひとつで、TIDALとQobuzへの接続をサポートするものです。
WiFiホットスポットにアクセスした場合は、この画面は表示されません。
いずれにせよ「音楽ソース」はスキップして「完了」して結構です。
10. 利用許諾
「9. 完了」で初期セットアップは終わりますが、再起動する必要があります。いったんWebブラウザから volumio.local にアクセスしてください。「利用許諾に同意してください」アクセプト(承諾)すれば完了です。
「減少」というのは、たぶん Declineの日本語訳でしょう(笑)。
10. 再起動
その後、左上のメニューから「シャットダウン」(左図の赤枠)をクリックし、「再起動」を選択してください。
11. 再起動してアクセス
左上のⲶボタンをクリックするとメニューが表示されます。↓
再起動すると指定したホスト名(この場合はvolumio3.local)でアクセスできるようになります。
左上のⲶボタンをクリックするとメニューが表示されます。メニューの一番上の「マイボリューミ...>」でMyVolumioにログインできます。無料アカウントでも良いのでログインすると、メニュー一番下の「プラグイン」からプラグインストアにアクセスできるようになります。
メニューから「🎵情報源」を選ぶと、音楽ライブラリのデータベースのアップデート、再スキャン、ネットワークドライブ(NAS)への接続ができます。
画面右側にある「一覧表示」ボタンをクリックすると音楽ライブラリ一覧が表示されます。
12. 情報源
ネットワークドライブ(NAS)の設定項目
「情報源」では音楽ライブラリを設定します。
USBメモリに音楽ファイルを入れた場合は、USBメモリを挿入すると自動でスキャンされてデータベースが更新されます。
NASに接続する場合はネットワークドライブ「+新規のドライブを追加」で接続の設定項目を入力し「保存」ボタンをクリックしてください。NASへの接続に成功すれば、自動でスキャンされてデータベースが更新されます。
その後、NAS上の音楽ファイルを追加・削除した場合は「データベースをアップデート」をクリックしてください。再びデータベースが更新されます。「再スキャン」はデータベースを作り直します。
データベースのアップデートが完了すると、アーティスト、アルバム、曲の数が更新されます。
13. 音楽再生
画面右側にある「一覧表示」ボタンをクリックして、音楽ライブラリ一覧から曲を選び、再生して音が出ることを確認してください。
iPhone, iPadまたはApple Silicon Macをお持ちの方は、Volumioで音楽再生ができるようになったら、ぜひいちどyaMPCをお試しください。「yaMPCチュートリアル」をご覧ください。
14. Volumioへのログイン
こちらはLinuxのコマンドラインを使いこなせる上級者向けの内容になります。Volumioにsshでログインするには、Webブラウザから、
http://<ホスト名>/DEV
例:http://volumio.local/DEV
にアクセスして、SSHのENABLEをクリックしてください。
以降、コマンドプロンプト(Windows)またはターミナル(Mac)から、
ssh -l volumio <ホスト名.local>
例: ssh -l volumio volumio3.local
でログインできるようになります。volumioのデフォルトのパスワードは volumio です。